STAY HOME & STAY THE LIFESTYLE / 子どもは何時に寝起きするのが良いの?

STAY HOME & STAY THE LIFESTYLE / 子どもは何時に寝起きするのが良いの?

緊急事態宣言の延長が決まり、休校期間も延長というご家庭も多いのではないでしょうか。エムール睡眠・生活研究所では、『STAY HOME & STAY THE LIFESTYLE』と題して、外出がままならない日々の中で、少しでも心身ともに健やかに過ごすための方法について定期的に発信を続けています。

第三弾は、『子どもは何時に寝起きするのが良いの?』をテーマに、眠りと心と身体の成長についてお話してまいります。子どもたちの未来のために、ぜひご家族一緒に取り組んでみてください。

前回までのおさらい

Chapter.1では、学習意欲の高い子どもたちの生活習慣についてご紹介しました。睡眠・食事・運動を「同じ時刻」で過ごす、つまり生活リズムを整える重要性が見えてきました。また、Chapter2.では世界で活躍するトップアスリートは、規則正しい生活リズムで日々を過ごしていることをご紹介しました。「STAY HOME」 と「春眠暁を覚えず」で、つい朝は起きるのが遅くなってしまいがちですが、子ども達の学習意欲を維持するためにも、トップアスリート達が「毎日同じ睡眠・生活習慣」を維持しているように、できる限り就寝時刻と起床時刻は大きくズレないようにしたほうが、体調も心の状態も健康に過ごしやすいようです。

 

なぜ生活リズムを乱さない方が良いのか?

切替スイッチ

なぜ生活リズムを乱さないほうが良いのでしょうか。私たちの脳には「夜眠りを促す」、「夜間夢を見る」、「朝気持ちよく起きる」ためのスイッチの役割を果たすところがあるのですが、毎日バラバラの時刻に寝たり起きたりすると、スイッチがうまく働かなくなり、「寝たいのに眠れない」、「起きたいときに起きれない」という、社会生活に適応し難い身体になってしまいます。

どこにも行ってないのに時差ボケ

このことを最近では「ソーシャル ジェット ラグ」と呼ぶようになり、ジェット機で海外旅行に行ったような「時差ボケ」を起こしてしまい、活動しなくてはならないのに「眠い」「だるい」「集中できない」という状態になり、時には病気にもかかりやすくなってしまいます。

また、これまでの研究では、毎日バラバラの生活をすると、短期記憶をつかさどる脳の「海馬」の働きが低下することがわかっています。「海馬」は睡眠不足でも成長が悪くなったり、働きが悪くなります。

不登校の理由

さらに2014年の文部科学省の調査結果をみると、「不登校のきっかけ」になる理由は…

  • 1位「友人関係」
  • 2位「生活リズムの乱れ」
  • 3位「勉強がわからない」

となっています。緊急事態宣言が解除されて、学校や職場に行けるようになったころに、生活リズムが乱れて出かけたくない、朝から気持ち悪い、起立性調節障害※などになってしまったという事は、避けなければなりません。

つまり、生活リズムの乱れは単に「だらしない」ということではなく、脳や身体に異変を起こす原因にもなってしまうのです。

※自律神経系の異常により、循環器系の調節がうまくいかなくなる疾患で立ち上がった時に血圧が低下したり、心拍数が上がり過ぎたり、調節に時間がかかりすぎたりしてしまう症状があり、特に思春期前後の子どもに多くみられます。

 

どんなことから取り組んだら良いか?

日々の生活時刻を、急に学校の時間割のように細かく規則正しく行おうとしますと、子どもたちにとっても親御さんにとっても負担が大きいかと思います。そこで、『就寝時刻』と『起床時刻』は最低限大幅にズレさないことを心がけてみましょう。特にSTAY HOME中は、『就寝時刻』より『起床時刻』の方が大きくズレやすいので、「いつもと同じ時刻に起床」、寝不足感があるときは昼食後に20分以内の仮眠で元気チャージ!で整えていくのがオススメです。

 

年代別:寝起きする時刻の目安

外出自粛により、ご家族が常に一緒に生活することで、子どもたちの生活時刻が大人に引っ張られてしまうことも懸念されます。適正な睡眠時間には個人差がありますが、成長段階や代謝機能の違いによって各年代別に求められる睡眠時間も異なります。年代別に寝起きする時刻を一覧でまとめましたので、リビングなどに張り出して家族みんなで正しい生活リズムで過ごせるように、ぜひお使いください。

 

 

家族がいっしょに新しいことに取り組みやすい今の時期に、正しい生活リズムを身につけて、勉強・仕事で大きな成果を残せるように準備をしていきましょう。そして、コロナ終息後はおおいに、元気に、みんなで色々なところに出かけて楽しみましょう。

 

STAY HOME中にも生活にメリハリをつけて

身体や脳のスイッチ切り替え上手に!

 

<語り手>

睡眠・生活研究所 神川 康子(富山大学 顧問 名誉教授)

 

睡眠習慣改善アプリNERUTOKU

エムールでは、生活リズムをサポートするiPhone用の睡眠計測スケジューラ―アプリを無料で配布しております。リズム形成の目安に活用ください。
(iOS12.0以降対応)

https://emoor.co.jp/nerutoku/

 

次回は
Chapter4.『眠りの質を高める・快適な寝室をつくる』をお届けいたします。

本件に関する問い合わせ先
株式会社エムール
〒190-0012 東京都立川市曙町1-25-12 オリンピック曙町ビル9階
広報担当: 沢田 裕
Tel:042-595-6251 Fax:042-595-6253
Email:y.sawada@emoor.co.jp
LATEST NEWS