Akira Nagae
Producer
執行役員 商品企画部 部長 兼 海外事業部 部長
Akira Nagae

 

 

INTERVIEW
価値あるものをつくる

早速ですが、失敗体験について語ってください。

失敗ですか(笑)たくさんありますよ。例えば、私がエムールにジョインして最初に手掛けたのは、エムールアパートメントという家具ブランドのリブランディングでした。東京都檜原村の間伐材をつかった地産地消を目指した家具や、全国の優れた技術者とオリジナルデザインの商品開発など、日本の良いものを届けたいという一心でやりました。ただ、値段がなかなか合わなかった。さらに数年間続けるうちに、海外製商品の品質はどんどん上がっていきました。お客様に評価される価値をつくる難しさを真正面から受け止めた数年間でした。

現在の取り組みに繋がっていることはありますか?

ありますね。東京家具というブランドをつくる過程で繋がりを持てた生産者の方々とは、今も商品開発を共にしていますし、何よりもお客様に評価される価値づくりは、今取り組んでいる新ブランドに繋がっています。話は少し変わりますが、ここ数年は海外に向けた販売にも力を注いできました。そこで気づいたんですね。世界には日本製の価値を高く評価してくださるお客様がいることに。今、海外で評価される日本製プロダクトを再編集して世界へ発信するEMOOR JAPANというブランドの立ち上げを準備しています。お客様に良いものを知っていただき、使っていただきたいという想いは今も昔も変わりません。

ありがとうございます。最後に成功体験をお願いします。

エムールライフというアクティブシニアの座る、寝るをサポートするブランドですね。これも入社当時にスタートさせたブランドです。日本の高齢化社会は当時も問題となっていましたので、座る・寝るに対する需要は広がっていくだろうと思ったし、事実、団塊世代はもちろん、団塊ジュニア世代も年々歳を重ね、暮らしやすさに注目する方が増えています。メインプロダクトとして、立ち座りのしやすい高座椅子は日本一の品ぞろえを目指して開発を進めてきました。

おかげさまでたくさんの方にご利用いただいていますが、さらに一歩踏み込んだブランドライン「EMOOR TOKYO」を計画しています。団塊世代や団塊ジュニア世代は、人数の多さばかりがフォーカスされますが、”良いもの”を知っている世代でもあります。この世代が満足できる商品開発をして、快適に過ごせる空間を提案したいですね。高齢化社会=医療介護となりがちですが、医療的なケアや介護が必要になるまでの長い期間をどれだけ快適に過ごせるかも重要だと思うんです。他にもありますが、企業秘密ということで(笑)